2008/03/18

ファッションと環境問題

南極海で日本の調査捕鯨船に過激な抗議行動を行った米国の反捕鯨団体「シー・シェパード」のことが話題になっています。日本では、オーストラリアで、こういった実力行使を擁護するような報道がなされていることも問題にしていますが、マスコミが大きく取り上げれば取り上げるほど、こういった行動が意味を持ってくるのも皮肉なことだと言えるでしょう。

今回の事件とは関係がありませんが、地球温暖化、原子力問題、森林破壊、鯨、ジュゴンなどの海洋生態系問題などで大きな実績を上げているグリーンピースのサイトを見ると、環境破壊の実態を知らせることによって世論を喚起することが目的だと書かれております。事実、彼らが精一杯活動しても出来ることには限界があり、大きな成果を上げるには、世論の盛り上がりが不可欠であることが良く分かります。

そんなグリーンピースのパリグループが、今度はパリの中心部でゲリラ的なキャンペーンを強行。マレのウインドウショッピングストリートで知られるフラン・ブルジョワとヴィエイユ・デュ・タンプルに並ぶブティックが、「遅すぎることはない」と書かれたガムテープで包囲されるというもので、「エネルギー革命」と題した抗議運動です。

パリでなくても、ブティックのウインドウは閉店後や定休日もライティングされているところが多いのはご存知の通り。こういった電力の無駄遣いが、CO2の排出を増やし、地球温暖化の一因となっているのは容易に想像できますが、残念ながら、余り意識している人が少ないのも事実です。

付近には、エネルギー節約と節電型電球の使用を訴えたビラも貼りまくられていたわけですが、この時期は、パリコレなどが開催されているファッションウイークの真っ最中。各ブティックとも、自社の作品を世界中から集まったバイヤーやプレス関係者にアピールする絶好のチャンスとばかり、アーティスティックなディスプレーに力を入れていただけに、非常に驚いたに違いありません。

加えて、動物保護団体SPAから「ジャンポール・ゴルチェ」に秋冬コレクションの毛皮使用禁止を訴える抗議文も送られました。ファッション業界が、こういった団体から標的にされるのは、何となく複雑な感じ。綺麗に着飾った、華やかな世界が、ある意味、無駄なことのように考えられているとすれば、それはちょっと行き過ぎな気がします。

心や気持ちを豊かにさせてくれる文化と環境問題。余り関係のないように思える事柄ですが、上手く共存できるよう、デザイナー達も意識しなければならない時代になってきたと言うことでしょうか。

アイラブブランド

小西清貴

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