2006/06/27

破格の広告費を使ってのブランディングって?

日本が決勝リーグに進めなかったこともあり、ちょっぴりトーンダウンしてしまった感があるワールドカップですが、先日、オランダ、コートジボワール戦で、オランダ人のサポーターが、自国のビールメーカーの名前が書かれたズボンを穿いて入場しようとしたところ、ズボンを脱がなければ観戦させないと係員に注意され、数百人が下着姿で観戦したという報道がなされておりました。

これはバドワイザーで有名なアメリカのアンハイザー・ブッシュがワールドカップのスポンサーとなっている為、その権利を守る配慮から起こった出来事。テレビだけでもオリンピックをはるかに凌ぐ400億人(延べ)が視聴するという大イベント、スポンサーの権利争奪戦も熾烈を極めているようです。

日本では次期監督の交渉が進んでいるようですが、ワールドカップ後のスポンサー枠は既に2年前から始まっています。今年の4月にはソニーが来年度からの8年間、FIFAのパートナーの権利を3億500万ドル(約350億円)で獲得。この権利は、ワールドカップを含む、FIFAのすべての大会を対象としたもので世界で6社限定。

選手達が移動に使っていた韓国の現代自動車(ヒュンダイ)、公式飲料として選手達が飲んでいたアクエリアス(コカコーラ)なども、それに近い金額で継続が決まっております。

(欧州サッカー連盟が主催していた「トヨタカップ」も、現在はFIFAが行っておりますので、今後は「トヨタカップ」の名前は使えなくなります。)

何百億円も出して採算が取れるのかと心配してしまいますが、現代自動車では、その効果を8000億円と試算しているらしく、コカコーラはライバルのペプシコに権利を取られては大変と、2022年までの自動更新の契約を結んでいます。

これらの企業にとっては、ライバルに権利が移行することは死活問題となっており、事実、今年までスポンサーとなっていたマスターカードから来年度はVISAに変更、マスターカードは、その契約は無効だと連邦地裁に差止めの請求を出すと言う事件まで起こっています。

ワールドカップ限定のスポンサーだったヤフーは、期間中7億5000万アクセスを目標としていたそうですから、やはり高額な広告費もまんざら無駄ではないのかもわかりません。

いずれにしても、経費削減を強いられている一般企業からすると別世界の出来事。莫大な広告費によってなされるブランディングに踊らされるのは、消費者として少し悲しい感じがしないでしょうか。

アイラブブランド 小西清貴

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