2006/04/11

お花見はなぜ桜の花なんだろう?

毎年のことですが、桜の開花とともに訪れる春の嵐。お花見に出かけた人も、生憎のお天気と寒さで、精一杯エンジョイという訳にはいかなかったのではないでしょうか。

それにしても、桜の花の見所は約1週間、お天気によっては3~4日しか楽しめないこともあります。1年の大部分は、お世辞にも美しいと言えない木ですし、散ってしまった後の掃除のことを考えると、何故ここまで桜にこだわるのか考えたことがあるでしょうか。ロジカルに考えると、チューリップやバラの花でもお花見は出来るはずですよね。

日本には外国にはない四季の訪れがあります。春の訪れを祝い、自然に感謝する習慣は世界でも珍しく、俳句でお馴染みの「季語」も日本独特のものとなっています。秋の紅葉を楽しむ「紅葉狩り」なども同じ理由で日本人にとって大切なものとなっています。

もう一つは、綺麗に咲いて、あっという間に散ってしまう、その潔さが古くから伝わる武士道的な感覚にピッタリとマッチしていることが挙げられるでしょう。

桜の木は外国にもありますので、同じように咲いている訳ですが、美しさは感じても、日本人が考える桜の存在とは全く違った目で見られている事実には非常に興味深いものがあります。(西洋の人達にとっては、花は綺麗な物と決まっており、桜の花を特別扱いする感覚を理解するのは難しいと思います。)

国家の品格(藤原正彦著)の中に、欧米人にとって自然とは人類の幸福の為に征服する対象、日本人にとっては自然は人の手の及ばない偉大なもので、ひれ伏す対象、ということが書かれておりましたが、正に自然を恐れ、共生することによって生まれる繊細な心は世界に誇れる文化だといえるでしょう。

もちろん、こういった感覚は芸術にも生かされており、モノトーンで描かれた水墨画や、シンプルな陶磁器などの作品は自然との調和によって高い評価がなされています。

方やファッションの世界では、侘び寂びはおろか、年々季節感が無くなってきております。良い悪いは別として、これも西洋化だとしたらちょっと残念な感じが致します。春を感じさせる小物や色を取り入れる配慮が装いをぐっと引き立てるに違いありませんので、是非挑戦してみて下さい。

それはそうと、お花見でドンちゃん騒ぎで酔っ払うのは、今回のテーマとはまったく関係がございませんので、くれぐれもご注意を。

アイラブブランド 小西清貴

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